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株式会社竹田技研

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 目視検査を自動化するために外観検査装置がよく使われています。ところが、外観検査装置は印刷物のような平面的なものの傷や汚れなどの検査には有効ですが、機械部品のような立体的な製品の傷の検査は苦手です。また、深絞り品や円筒部品の内面の傷のように、見えないところにある傷の検査には適用できません

外観検査装置の例(当社StaVaTester)

 一方で、これまであまり使われていませんが、数秒間製品の振動を測定することで打痕や凹みなどの傷の検査が可能です。また、振動方式では外観検査装置が苦手とする立体物の傷や、見えないところにある傷の検査ができることもメリットです。更に、傷の検出性能が高く、プレス品のネッキングなども検出可能で、振動による傷の検査は非常に有効です。

 まとめると、振動検査装置と外観検査装置の特徴は以下のようになります。

 振動検査装置のメリット

 〇 平面的な製品であっても立体的な製品であっても傷を検出できる。

 〇 見えるところにある傷も見えないところにある傷も検出できる。

 〇 短時間で検査ができる(1m×2m程度の大きな製品でも数秒程度で検査可能)。

 振動検査装置のデメリット

 〇 汚れは検査できない。

 〇 傷の位置を特定できない。

 

 外観検査装置のメリット

 〇 汚れを検査できる。

 外観検査装置のデメリット

 〇 立体物の検査は難しい。

 〇 見えないところにある傷は検査できない。

 

 次に、振動検査の原理や検査方法について説明します。

振動検査の原理

 物体は加振されると振動します。例えば、有限大の板は多数の特有の振動数(共振振動数、固有振動数)で大きく振動し(共振)、これらの個々の振動を合成した形態で振動します。特定の共振状態の板の振動の様子(振動モード)は下図のように規則的なものになります。

 この図で、板の四角で囲まれた部分は上下に振動します。このとき、プラスの部分とマイナスの部分は逆の動きをします(一方が上へ動いているとき、片方は下に動く)。また、ノード線上では板は静止しています。

 

板の共振モード

出典:日本音響学会編「騒音・振動(上)」、コロナ社

 板の周を変位と曲率が0になるように支持した場合の共振振動数は次式で表されます。

 mとnはそれぞれx方向とy方向の次数を示す整数値です。m-1はx方向のノード線の数、nー1はy方向のノード線の数に相当します。

 ここで、曲げ剛性は次式で表されます。Eはヤング率で、tは板厚です。

 この式によれば、次のことが分かります。

 〇 共振振動数は材料の物性と物体の形状で決まる

 〇 板が大きいほど共振振動数は低くなる。

 〇 板が薄いほど共振振動数は低くなる。

 〇 次数が高いほど共振振動数は高くなる。

 〇 ヤング率が大きいほど共振振動数は高くなる。

 つまり、変形しにくいものほど共振振動数は高くなります。非常に単純です。

 実際に物体を加振してその振動を計測し、振動のスペクトルを計算すると例えば下図のようなものになります。赤線は良品のスペクトル、黒線は不良品のスペクトル、下にある青線は両者の差の絶対値を示します。

良品と不良品のスペクトル

 この図でスペクトルの各ピークが共振に対応します。

 そこで、工業製品では材質は同じ場合がほとんどですから、このスペクトルの形は製品の形で決まるということが分かります。つまり、同じ製品であればほとんど同じスペクトルになります。

 一方、製品の一部に傷があれば良品と形状が異なるため、スペクトルも良品と差があるものになります。そこで、スペクトルを比較すると傷の有無を判断することができます。

振動検査の検査方法

 振動検査は以下の手順で行います。

1)製品をスピーカーなどで加振し、製品の振動を測定する。

2)製品の振動のスペクトルを計算する。

3)計算したスペクトルを基に製品の良否を判定する。

 ここで、振動測定は安定的に行うことが難しく、このためこれまで振動検査はあまり実用されていません。当社では製品の振動を安定的に測定するノウハウを培ってきており、振動を安定的に測定することを可能にしました。

 また、良否を判定するための検査方法は色々ありますが、当社が開発したStaVaTester(スタバテスタ)方式の検査方式を適用すると高精度の検査が可能になります。良品同士でスペクトルに違いがあっても良否を識別することが可能です。

振動検査装置の応用分野

振動検査の応用分野は以下の通りです。

 〇 プレス品の傷・ネッキングの検査

 〇 射出成型品の欠陥の検査

 〇 製品の品質の検査

 〇 加工条件の適正化

 

当社の振動検査装置について

 当社では能動型の異音検査装置StaVaTesterIW(振動式傷検査装置)を製造販売しています。詳しくは以下のページをご覧ください。